景気と師匠

戦争をしたって、フセインを追い出したって、結局は反米感情を高めるだけで、株価も下がり不況は深刻化するだけだ

これは、アメリカの株価が下がり、アメリカが不況に見舞われるという観点で見るならば、筋違いも甚だしい文章になります。まず、反米感情が高まるのと、株価・景気の関連性について一つも言及していない。しかも、現在の状況を考えると、イラク空爆したあとの復興に際し、金は外国に出させて事業はアメリカの企業が独占する手筈になっているので、アメリカが不況になることはありえないのです。ダウもぐんぐん上がっています。そもそも、あのアメリカが、不況になるとわかっているなら戦争するなどと言い出すわけがありません。

しかし、師匠がそんな的外れなことを、ただ書くだけなんてことがありえるでしょうか。

そう、僕たちはとんでもない思い違いをしていたのです。株価が下がり、不況になるというのは日本のことなんです。そう考えると辻褄が合います。日本人の中で反米意識が高まると、外国かぶれの人が減り、英語を学ぼうとする人が減ります。そうすると、巷にはびこる英会話スクールがどんどん潰れ、日本の不況はさらに加速することになるのです。教育ビジネスの中でも、英会話が占める割合はものすごいことになっています。それが根本から崩れたら……。師匠は、こんなことまで考えて、戦争の中止を訴えているのです。